2013年12月14日土曜日

そして父になる

観てから結構時間経っちゃってますが、感想をば。
ちょっとネタバレ有りなので続きからどうぞ。




福山さんの泣きの演技に泣かされました。
正直演技で泣かされることになるとは思ってなかった。今までも映画で泣いたことはあるんだけども、シチュエーションに泣かされることが多かったので。純粋に演技でのみ泣かされたのは初めての体験でした。
というのも正直あのシーンにはあまり感情移入できず、泣きの演技に入っても最初は「あー、泣いた」と客観的に思う程度だったのですが、観ているうちになんだかその気持ちが伝わってくるようで、つまりつられ泣きしてしまいました。


あとこの映画でもう一つ感銘を受けたのはただの綺麗事ではないということでした。
ラストの展開は誰もが予想し得たものだったわけですが、その展開がすごく納得のいく形に仕上がっていたのが純粋にすごいと思いました。
主人公のした選択は決して予定調和ではなくて物語の中で主人公やその周囲の環境や感情の変化がひたすら丁寧に描かれたからこそ導き出された答えになっていたと思いました。

個人的な話ですが、物語を作っているとどうしても自分の都合で派手な展開やわかりやすい起承転結を入れたくなってしまうのですが、この映画は本当に丁寧に登場人物たちに寄り添って描かれていたと思います。自分もこういう丁寧な作り方を大切にしなければいけないなと改めて感じました。


そんなこんなでじつは観るか観ないか迷っていた映画でしたが、非常に観て良かったと思える映画になりました。さすがカンヌで受賞するだけあるぜ。